次の日の会社。滝沢くんにはどう言う顔して会えばいいか分かんなかったけど、そんな理由で会社を休む訳にも行かず…足取り重く出社した。俊也くんの誕生日会は明日、会社が終わってからすることになった。次の日は休日だから、丁度良いだろうって。



オフィスにつき、先に出社していた佑実、直哉くん、そして俊也くんが3人で楽しそうに談笑していた。あたしも挨拶しようと3人に近づいたとき、直哉くんがあたしに気付いた。




『おぉ、紀衣!おはよう。』



「おはよう。早いわね、3人共。」



『別に、普通だろ、紀衣が遅いんだよ。ぁ、て言うか、お前、昨日何話してたんだ?』



……え?




「昨日ってー……」



嫌な予感…



『紀衣、お前昨日会社の前で雅樹と話してなかったか?』



NO────Σ(゜д゜;)─────!!!



よりによってこの男に見られていたなんて…

あ、ちなみに言うと滝沢くんのフルネームは滝沢雅樹。皆同じ部署だから佑実と俊也くんは下の名前が出ただけで誰かなんてすぐわかったはず。ほら、佑実の顔がニヤニヤしてきてる。ここはどうにかしてこの場を乗り切らなくちゃ!!



あたしはなるべく動揺しつるのをバレないように声を低く、小さくして、




「昨日?昨日は会社出てから誰とも話してないわよ、人違いじゃない?」



よし、よく言ったあたし!