「え…?」 ゆっくり耳元から顔を離していく理緒を見ながら、少し首を傾げた。 「ちょっとだけでいいから…、目を閉じて欲しいんだ…。」 もう一度、理緒からお願いされた私は、理由が分からなかったけれど、言われるがままに目を閉じた。 急にどうしたんだろう…? 頭の中で疑問符を浮かべていると、程なくして私の手のひらに何かがのせられた感触が伝わってきた。