ああ――――見てて飽きないなぁ。





緊張してるのはわかるんだけど、僕が足を組み替えるたび体を強張らせ目だけをキョロキョロさせる姿にそそられる。





意地悪したい…けど、泣かれて嫌われるのは嫌だから甘やかす事にした。





「かれんちゃん、この前教えたよね?家ではどこに座るんだっけ?」

「あ、う…。」


「恥ずかしがらないでいいよ。当たり前な事なんだから、ほら…おいで。」





俯きながら立ち上がり、ゆっくりとした足取りで僕の元へ来たけど膝に座るのを躊躇っている。





「わっ、きゃっ。」





焦れったくて待ちきれなくて、腰を掴み強引に膝に座らせた。





「今日からよろしくね。」


「はっはい…。」





わざとキスをするかのように、耳元で囁けば真っ赤になりながらも返事をくれた。





「今日から毎日一緒で嬉しいな。お風呂はまだ我慢するけど、一緒に寝ようね。」





縋るように潤んだ瞳で見つめられうっかりキスしそうになる。





「2人の距離を近付ける為に、同棲したらお風呂とベッドは一緒って決まってるんだよ。言うのが遅れてごめんね。」