私は、左手から血がたれていた。 右手を出し、竹内くんの体を起こす。 周りの人たちが動揺し、かけて行く人がいる。 私たちの傍を通るとき、わざと見ないフリをして通り過ぎる。 誰かが救急車を呼んでいた。 黒いスーツを着たサラリーマン。 真っ白なタイトスカートをはいた女性。 私たちに手を差し伸べる。 「竹内くん・・・」 私は、知っていながらも 私は、分かっていながらも・・・・