それは、パーティー会場に入っても同じで―――…。

きらびやかな世界に、目がまわりそうになった。


どうしても、パーティーという上流階級のイベントには、向いてないと思う。

どうしよう?

将来のことを考えたら、いやでも出席しなきゃいけない時が来るのに…。


「慣れなきゃいけないのかなぁ」


陸と一緒に何回か…参加したけど、やっぱり何か雰囲気が苦手。

隣に陸がいたら、くっついて…
合間に休憩できるんだけどな…。


今日は…隣には、誰もいないし、時々隙を見つけて抜けだそう。

それくらい大丈夫だよね。


「………陸がいたら良いのに…」

「誰がいたら良いって」

「え……」


声がした方を見ると、会長があたしをじっと見ていた。


名前……聞かれてないよね?