「飲み物、取ってくる」



「あっ…ありがとう。」



ドアが閉まり、階段を下りる音を確認して深く息をはく




うわぁぁ―…



どうしよう―……



まさかいいと言うなんて思わなくて……



に、しても………



広〜い!!


小さい頃の遊びは大半リビングか庭だったからな―…


高校生になってから、棗の部屋に入ったのは初めてだ……



シンプルに黒でまとめられている


たくさん難しそうな本が並んでいて、見てるだけで頭が痛くなりそう…



その時ドアが開いた



「アップルジュースでよかったよな?」



「へっ?」



トレーにグラスとジュース、そしてケーキを持ってきてくれた棗



「へ?ってお前アップルジュース好きだったよな?」


「う…うん……。」



覚えててくれたんだ……。


こんなことで凄く嬉しく感じているあたし