公務員だった私は 
予算の流れがちょっと変わるだけで、
昨日までしていた仕事が打ち切られたり、
現場のニーズもないのに、
予算消化のために
仕事をしなければならないのが苦痛でした。



当時、私がいた自治体は、大きな機構改革があり、
同じ専門職であるはずの保健師どうしが、
機構改革で専門細分化が進み、
仲間の仕事が見えなくなってしまいました。
そんな変化を受け入れることができなかったのです。



いい仕事をしようとすればするほど 
色んな障害が立ちはだかって 
身動きできなくなっているのに、
仕事の量や責任は重くなってきているので、
前に進むしかなかったのです。




職場がそんな状態になってくると、
人間関係もぎくしゃくしてきます。
会議がうまく進まない・・・
話題が共有できない・・・
普段の会話さえ、かみ合わなくなる・・・

めまいを起こした時から、
3年も我慢し続けて、
とうとう 私の心は壊れてしまったのでした。




それから 1年間 仕事を休みましたが、
やっぱり 元の職場には戻る気持ちにはなれなくて
ある夜・・・
誰もいなくなった職場に荷物を取りにいきました。
わざわざ、夜を選んだのは、
昼間、人がいる職場には
入ることができなかったからです。

パソコン立ち上げて 退職届を送信したのです。
よくドラマにあるような
手書きの退職届けを提出するのではなくて、
電子決済になっていたので、
必要事項を入力してENTERを押したら、
それで おしまい。
24年間も勤めたのに 
去る時なんて本当にあっけないものでした。