こうして目の当たりにしてみると、その悪霊の魔力は尋常ではなかった。

禍々しいまでの殺気、怨念と妄執に満ち満ちた眼。

クラブ同士の抗争の末、相手を痛めつける為に魔物を召喚しようとし、挙句その召喚に失敗して魔物に食い殺された。

その怨恨や如何ばかりか。

…いや。

私は考えを改める。

そんな怨恨、逆恨み以外の何物でもない。

クラブ同士の抗争になったのも、身の丈を弁えない召喚をしたのも、結果召喚に失敗して魔物に捕食されたのも。

全てこの女生徒の責任だ。

今を生きるこの学園の生徒達に、何ら否はない。

それを、いつまでもこの世に未練を残して学園の生徒達に怪我をさせるだなんて…!