---4月。 桜満開の坂道を歩いていると、前に見たことのある姿があった。 170センチ後半のスラッとした身長に学生時代バスケットをしていたためについている無駄のない筋肉。 すぐにあっくんだとわかった。 「おはよ」 「はよ。」 大学三年になったあっくんは、大学では本当に人気で…あたしからしたら雲の上の存在なんだ。 「なあ、美陽」 「なに?」 「今は彼氏いねーの?」