――ラックside――


とうとうパーティーが始まった。


俺は角島さんの古い友人として会場入りした。ヒース(加奈)とは入る前に別れ招待客としてすでに会場入りしている。



―『ピッ…怜音?』



隠しつけている通信機からヒースの声が聞こえた。



「加奈。今どこにいる?」



―『今は…西のほうの端にいるわ』



「そうか。俺らは…」



―『知っているわよ、北のほうでしょ?ここから見えているから』



えっ?



俺は急いで辺りを見回したが加奈の姿が見えない。



―『キョロキョロしない。目立つわよ。それじゃあ護衛よろしく』



少し怒られて一方的に切られた。