ピリリリリッ…
軽快に鳴った目覚ましを寝ぼけ眼で止めた私は、カーテンから少し射し込む眩しい光に目を細くした。
「ん~!」
眠気をとるために手を天井に向けて差し出し、背中をのけぞらせた。
時刻は朝の7時…
学校が休みの日にこんなに早く起きたのは久しぶりだった。
陸ん家に遊びに行く日。
けっこう楽しみにしてたりして・・・
リビングに行くと、お母さんとお父さんが物珍しそうな目で私を見てきた。
娘の早起きを信じられないの?
「心菜…どうかしたの?」
お母さんは目をまん丸くして、私のおでこを熱を計る時みたいに触りながら言った。
「どうもしてないし・・・私だって早起きぐらいするよ」
私は半ば呆れながら言った。