【ファンメール◆オマケ①】



ルルルルル…



「あ、もしもし崇城先輩ですか?申し訳ないですが今すぐ来てもらえますか?…あぁ、はい。…そうです。私の教室前の廊下です。」


10秒後。


「うわぁぁー!美姫ちゃんっ!珍しいね美姫ちゃんから呼んでくれるのっ!」


「そんなに嬉しいんですか?先輩。」


「うんもぅめちゃくちゃ嬉しい!!」


「先輩。」


「ん?」


「私の事正直どう思ってますか?」


「大好き!!!」









「……ということなので、そろそろお引き取り願えますか。三年のお姉さま方。」


美姫は自分を不躾に取り囲む見覚えもない彼女達に、普段見せないような笑顔でニッコリ退出を要求する。


「『ホントは遊びで好きでもなんでもない』、でしたっけ。…まぁしかし、こうして本人の口から毎日聞いていますので。」







青い顔して去っていく彼女達を見送り、崇城が口を開く。


「…美姫ちゃん、友達?」


「…そうですね。先輩のおかげで“お友達”がびっくりするぐらい増えましたよ。」


首を傾げる崇城を廊下に置いて、美姫は教室の扉を閉めながら冷たく言い捨てた。






「じゃ、先輩。今すぐ教室に帰って下さい。」


「!そんな!!」













2011/6/9ファンメールにて