ケータイ小説 野いちご

ヘタメガ!

姫君はお怒りです。






美姫(ミキ)はため息を隠さず、軽蔑の眼差しであられもない姿の純一を見おろした。




「美姫ちゃ~んっ」




「ちゃ~んじゃないですよ。今度は誰にやられたんです?」




純一に絡まる縄を外しながら美姫は訪ねた。

縄と言ってもどこかの運動部で使うようなビニール製の縄跳びで、

手で持つ所が純一の首の後ろでピョンと可愛らしく跳ねているのが更に情けなさを醸し出している。



無駄に凛々しい顔付きが、も一つ情けなさを倍増。

しかも眼鏡の奥には半泣きの瞳。




噂で聞く純一と、今目の前にいるヒトが同一人物であるという確固たる証拠が欲しい。

今すぐ目の前につき出して頂きたい。




「いたっ!美姫ちゃん痛い!」




「暴れないで下さい先輩。結構複雑に絡んでるんです。」




ギシギシ言わせながら一本ずつ縄(縄跳び)を解いていく。



しかし実に複雑な網の目だ。


これを絞めた人は絶対変態だと思う。

間違いない。


そして前髪だけニョーンと長くて筋肉ムキムキで気持ち悪くテカテカしているに違いない。




ある人物に目星を付けて、美姫は心の中で罵倒した。







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