「なっ!なんでだよ!?」



鈴宮は納得のいかない顔をする。




「鈴宮の気持ちは嬉しい。でもッ…!」



苦渋の決断をしたピアノを簡単に弾くことは出来ない!




私は置いてあるピアノを見つめた。




時間はあっという間に経ち
窓からオレンジ色の夕陽が差し込んでピアノに反射している。













「きれい・・・」











私は思わず呟いてしまった。




「え…?」


鈴宮は私の視線に気づいてピアノのほうを見た。













どうしてだろう…?



今まで何回もピアノを見てきた。


ピアノを辞めた今でも。






なのに…

どうして、こうも心惹かれるの…?



視線が逸らせれない。