-----------
---------




「かなでーー!」



静かな朝の日差しとともに高い声が響いたと思ったらドーンッ!と抱きつかれた。





「し、栞!?」



「奏!奏っ!」


驚く私を置いて栞は離れようとしない。




「奏!おめでとう!!」


やっと顔をあげたと思ったら…栞は涙目になっていた。




「ホームページ見たよ!

優勝、おめでとう!」



「栞・・・。ありがとう。
もう、大丈夫だよ」


栞の笑顔を見たらまた嬉しくなった。




やっと長年立ちふさがっていた壁を超えることができた。


栞や涼太たちのおかげで…




私は少し身長の低い栞の頭を撫でた。