一晩限りのつもりだった。 けれども、気がつくと、ミナコは松崎との夜を想いだしていた。 「ミナ、ミナ。」 はっと振り返ると、ユカが心配そうにミナコの顔をのぞきこんでいた。 「あんたどうしたの。ぼうっとしてたよ。 エッチなことでも考えてたんでしょ~。」 「あっバレた~?」 ミナコは笑ってきりかえした。 旅行サークルを辞めてからというもの、大学にいる時はユカと行動を共にすることが一段と多くなっていた。 それにしても、、。 昼間の光でみてもユカは美しい。 何もしなくてもきれいな人は、トワイライトの暗い光より、むしろ、昼間の明るい光の方が美しくみえる。 厚化粧のミナコは、昼間、大学で鏡をみると、自己嫌悪に陥っていた。 また少し惨めになる。春休みには頑張って貯めたお金で整形しようかな、最近はそんな考えばかり、頭をよぎっていた。 「ねぇ、ユカ、金融屋の彼とは続いてるの??」 ミナコは会話を変えるように、ユカに話題をふった。 「ん、、相変わらずだよ。この前、仕事終わった後、アフターに行ったんだけど、帰ったら彼にたたかれちゃって。