ふと男の手を見ると、そこには見覚えのあるものがあった。
それは……昔‥
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「フユ、ここで何してるの？」
『ん？秘密っ！』
あれは確か、－－－幼き頃だった。
小学校の家庭科室で
調理実習があるからって…
休み時間に勝手に入って遊んでたんだ。
「先生来ちゃうよっ？帰ろうよ…」
『も少し大丈夫だって！』
なかなか帰ると言わないフユを
頬を膨らまして待っていた。
「…あたし先に帰るからねっ」
怒ったあたしは、机の角に足を引っ掛けて机と一緒に転けたんだ。
