「なあ、桜庭」 『ん?』 「合コン、行かねえか?」 約五年ぶりの日本。景色は何一つ変わっていなかった。 ただ変わっているのは…、おれの隣にこいつがいることだ。 『葛城朔太郎。…葛城会社の一人息子‥か』 ボソッと呟く。 葛城とは、留学先で知り合った。いや…話しかけられた。 それから何かと理由をつけておれに着いてくる。 おれが日本に行くと言えば、「じゃあオレも行~こう!」とか言って結局着いてきやがった。