お花に囲まれた家だった。


「月城です。」



「はい、まぁ!!先生!!」



玄関のドアが開いた。



「先生、今年もまた来て下さって
お忙しいのに申し訳ありません。
どうぞ、おはいりくださいませ。」

優しそうなお母さん



「あなた~月城先生が
いらっしゃってくださったわよ。」


奥からバタバタ足音がした。



「月城 今年も来てくれたのか?
ありがとう、あれ?」


私に気がついて

「紅ちゃん?」と言った。



「はい。はじめまして。」


私は深く頭をさげた。