ぶたさんはかけ事が好きでした。 すくないお金で、まいにちまいにちとばく場に通っていました。 なぜなら、家にいても、何もする事がないからです。

 ぶたさんはかけ事にはあまりくわしくありませんでしたが、とてもカンがよかったので、あまり負ける事はありませんでした。 小さい負けがかさなっても、次の日にはとびっきりなお金をかせいでしまうのです。

 そしてぶたさんは、そのお金を株式や投資に注ぎ込んでいました。 ここでもぶたさんはカンのよさを発揮し、結果、ぶたさんは何不自由ない毎日を過ごしていました。



 ろくに動かずに毎日飲み歩き、金かんじょうばかりしているぶたさんは、他のみんなよりもたくさんのぜいにくがついていました。

 また、お金にそこまでしゅうちゃくしていなかったぶたさんは、お金がたくさん入るとみんなにごはんをごちそうする事も多く、みんなは内心ぶたさんをきらっていながらも、はぶりのいいぶたさんから離れようとはしませんでした。

 ぶたさんはそんなみんなの心情もよく理解していたので、金で買えてしまう友情や愛情にためいきをもらし、すっかり世界を斜に見てしまっていました。