その日の午後の残りの授業は、ほとんど集中できなかった。
勉強はもちろん、音楽にも。
夕方の四時すぎには、ユミはおれの部屋にいた。

はじめての経験じゃないけれど、あんまり仲よくない女が部屋にいるのは変な感じ。

ピストルズのライブにナンシーが乱入しているみたい。
彼女じゃなければ、友達でもない。
自分の部屋のはずなのに、立ち位置だって迷ってしまう。