「おい。李衣」

ん?
あたしは颯のほうを向く。

「俺が芯から忘れさせてやるから。んな顔すんな?」

うっ…何でわかんのかなぁ…あたしが昔を思い出してたこと。

あたしの頭におかれた、颯の手が、ポンポンッと規則正しくリズムを刻む。

おーちーつーくー…

「う…ん。絶対あの馬鹿浮気野郎を根っこから、取り除いてよね!」

あたしが満面の笑みで、颯を見上げると、

「あぁ。取り除いた後は、俺を埋め込んでやるよ。芯から…俺を求めるくらいな?」

甘い言葉を笑みを浮かべて囁いた。

…………ボンッ

あっつ!!顔あっつい…

あたしは熱を持った頬に手をそえる。

「なーに赤くなってんだよっ!!」

「うるひゃいっ」

う…噛んだ…