赤ちゃんの首は、一般的に生後六ヶ月までに据わると言われている。

早くて生後三ヶ月くらいには据わっている赤ちゃんもいる。

初めての子育ての私は、自然な成長過程で徐々に首が据わっていくものだろうと考えていた。

産まれて間もない赤ちゃんを抱くとき、みな口を揃えて
「まだ首が据わってないで抱くのが怖いわぁ!」
と言い、首が据わっていないことがとても愛おしく、特別な可愛いものに思えた。

そっと首を支えて抱き上げ、常に横抱きであやす、そんな日々に慣れていた生後二ヶ月の時、旦那の父がふと縦に抱きだしたことがあった。

思わず、「縦に抱かないで!!」と叫びたくなったが、グッとこらえ任せていた。

気になってチラチラと赤ちゃんを見ていると、フラフラと首が揺れていて、たまにカックンと倒れそう!

まるで首振りコケシのよう…

そんな日々が続き、気付けは三ヶ月になるころには、おじいちゃんの縦抱きの成果からしっかりと首が据わっていたのだった。

のちに、寝かせてばかりいるといつまでも首が据わらないとゆう話を聞き、首を据わらせるのもリハビリが必要なんだと知った。

首がしっかり据わっていれば、椅子にすわらせたり、抱いていても片手で縦抱き出来るので、もう片方の手で用事を済ませたり、お風呂でも座らせて洗ったりと、ずいぶん育児が楽になる。
その負担の違いに驚き、早く首が据わって良かったと、おじいちゃんに感謝だった。

ただ、首振りコケシの姿は、本当に気が気でない思いだったが…

母にその話をしてみたら
「そうだよ」
とあっけない一言…

知らないのは私だけ?!