初めて知った。
村での生活は想像以上で、
私は驚いていた。

宮殿から近いほど、
村は潤っていて、
それが当たり前だと、
私は思い込んでいた。

「バン?どうした?」

ポンと一緒に村を、
案内してもらっている。
当たり前だけど、
ポンの着ているポケットに、
入り込んでいる。

「村は凄いな。」

「そうだな。
宮殿は確かに何でも揃う。
宮殿に近い村ほど、
何でも安く品を買えるが、
このセーラー村は、
半端じゃないほど、
品物は高い。」

「ビックリした。」

私は王の息子であるのに、
庶民の生活を全く、
理解していなかった。