最後までお読み下さり、有り難うございました。

企画参加者の皆様、お疲れさまです。
通りすがりの方、楽しんでいただけましたら幸いです。

こちらの作品は、導花線主催の「妖怪のいない妖怪物語を書こう」という企画の参加作品として書いたものです。

興味のある方はゼヒ、下のキーワード「妖不在怪異譚」より、企画本陣と他の皆様の作品を覗いてみて下さい。


導花線はこの作品で、「鬼」と「人魚」という説明不要の有名妖怪を扱って参加致しました。

これらの登場する有名作品や、キーワードにも載せた海外の物語とも絡めて、妖怪の出てこない妖怪童話という形にしてみましたが、いかがでしたでしょうか?

「人魚」は、しばしば迫害→厄災という脅威の対象として描かれたり、神秘的な存在として描かれたりします。
本作ではそこに、異端を排除しようとする閉鎖的な社会で恐れられてきた存在としての「鬼」を加えた物語にしてみました。

さてさて、異端も個人の個性として受け入れられる現代では、このような「鬼」は消えてしまったのでしょうか。

学校社会、ネット社会…。

今も形を変え、潜み、息づいている昔話が書けていればと思います。


そして同時に、最後の赤色と青色の物語は、モチーフにした美しくも悲しい児童文学の結末に涙したことのある皆様へ、導花線からのおまけとして書いてみました。

そして自分の作品の裏でしばしば導花線が凹んでいる、なくしてから気づいたものへの思いも込めておったり致します(^^;)


皆様の心に何かが残れば幸いです。

最後になりましたが、また違う妖怪解釈でお届けしている導花線のもう一つの妖不在怪異譚でもお会いできることを祈って。


(〆切を過ぎた2010.8.1未明 導花線)




参考文献:
多田克己 / 幻想世界の住人たちIV(新紀元社)

作中の言い伝え:
地元に伝わる七不思議の池より