世間や時代から取り残されたような、静かで古い村でした。


村の外れには、深い淵のようになっている沢があって、
龍神様を祀った小さなボロボロの社が一つ

ぽつねんと立っておりました。


その沢が流れてくる山はたいそう深くて、

村人も滅多な事では足を踏み入れないような場所です。



その深い深い山の中に、

少年がたった一人で暮らしておりました。