彼の中には私の知る限り、三人の異なる人格が居た。




一人目はレイという女の子、年は二十歳。
性格は意地悪で高飛車。




二人目はユウタ、この子は五歳。
素直でとても甘えん坊な男の子。




三人目はジン、十九歳。
彼は凶暴で善悪の区別はなく、何をしでかすか判らない非常に危険な存在。





私が初めて彼以外の人格と対面した時、

何が起こったかを明確には覚えていない。





ただ気付いた時には、交代人格に追い詰められた私は




「私が死ねばいいんでしょ!!」と



半狂乱で泣き叫んでいた。