しばらくして現れたバイトくん。


まだ二十歳になりたての可愛らしい男の子。


あ、なんかイジリたい感じ。


私の本質が動き出す瞬間。


「どうも、初めまして。ケンタです」


「ヨウです。よろしくね。」


ま、最初は柔らかくいきますか。

「もしかして…あの噂の?」


私の顔とマスターの顔を交互に見ながら、なぜかニヤニヤするケンタ。


「噂ってなにが?」

「マスターお気に…っ「ケンタ!余計な事しゃべったらクビ」

「えっ?すんませーん。」


妙な空気がじわーんと流れて…

私はそれ以上口を出さなかった。


本当は色々聞きたかったけど。


ケンタがクビになったら可哀相だし…。