あの日を最後に久美子は
病院に顔を出すのをやめた。



「お前、最近病院に来ないな。俺的には邪魔が入らなくていいが」


「だって私…病気じゃないしぃ〜行く必要ないじゃん」


「ふーん…そうですか。お目当ての司馬君はどうしたんだよ。もう飽きたのか?」


「……マシャには関係ない」


「今、間があいた」


「ほっといてよ」


「ほっといて欲しいなら、俺ん家に来なきゃいいだろ」


「じゃ帰る。お邪魔しましたぁ」


「あ、久美子」


「何?」


「あ…いや、いい。何でもない」


「変なの。んじゃバイバイ」



翌日の病院で

雅也がナースにカルテを渡し
医局へ戻って来た。



「やっと落ち着ける」



自分専用のコーヒーカップを
手にしながら言うと佐藤が雅也の側に寄って来て声を掛ける。



「おい、萩原。華川さんの検査どうなった?家族に※ムンテラするんだろ?」※治療方針などの説明


「明日、行います」