「その患者はオペ後も安定してるから大丈夫だ。まぁ何かあったら携帯に連絡くれればいいから」



雅也は電話を切る。
その横には丁度、家に遊びに来ている久美子もいたのだ。



「今の電話、病院の人?」


「司馬だよ。今夜当直だから」


「司馬チャンだったの…」



少し様子のおかしい久美子に
雅也は言う。



「何だ?その顔は」


「別に何でもないですよぉ」


「ふーん。あっところで司馬にプレゼントあげて、何か効果はあったのか?」


「………」


「何もないか。やっぱりな」


「どーゆう意味?」


「ドクターとしては、アイツ良いと思うが…男としてはどうかと俺は思う。仕事以外だと何考えてるか分からない所があるし、もし俺が女なら司馬の事は好きにならないだろうな。俺の場合だけど」


「マシャがもし女の人だったら、好きになるのはどんな人?」


「そーだな。例えば…仕事も恋愛も完璧な俺みたいなイイ男」


「何それぇ〜」


「司馬よりはいいだろ?」


「はぁ…けど司馬チャンって鈍感」


「あーゆうタイプの男にはストレートに物事を言わないと伝わらないだろうな」


「直球にか…よしっ決めた!私、もう一度、司馬チャンに言うよ」


「頑張れよ」