「じゃあ僕はこれから出掛けるから家事やニコラスとリリアの面倒を頼んだよ」

「わかりました、行ってらっしゃい」

マックスはどこか遠くを見るような目で私を見た。
そしてすぐに笑顔を見せて、頷き、部屋を出ていった。

私はニコラスの頭を撫で、台所に向かうことにした。もうすでにお昼ご飯の時間は過ぎてしまっているからだ。

「ニコラス…は何が食べたいですか?」

「うーん…とねぇ…ペペロンチーノがいいな!」

「かしこまりました」

敬語ばかりを使う私を見かねてか、ニコラスはむすっとした表情で私を見てきた。
そして服の裾をつかみながらニコラスは甘えるように言った。