文字通り、それはつれ回すということだった 忍のスケジュールは、驚く程詰まっていて、休憩など挟む暇もない (私、ついてこない方が、よかったんじゃ・・・) 洋服に着替えた月子は、忙しそうな忍の横顔を見つめながら、そんなことを思った 声をかけることすら、申し訳なく思えて、月子は忍を見ていることしかできない 「どうかしたのか?」 「い、いえ。忙しそうだなぁ、と思って・・・」 急にこちらを見た忍に、月子の声が高くなる