「あ~あぁ。6限目に体育ってダルすぎじゃねえ?昼飯のあとは寝れる授業を入れてほしいわ。」
スッキリと晴れた青空の下、悠太が気だるそうにアキレスけんを伸ばしながら言った。
「別に6限目だろうがなかろうが体育はダルいもんだろ。」
俺も悠太なみに気だるく答える。
ふと、鼻の頭に冷えピタが貼ってある黒川が目に入った。
冷えピタって…………
…………さすがに罪悪感。
俺そんなに思いっきり殴ったんだっけ?
すまん。
気まずさに耐えられず、黒川に背中を向けて足首を回す。
「お~。泉ちゃーん、ギャラリー集まってきたよー?」
悠太に言われグラウンドから校舎に目をやると、女子たちが窓から顔を出していた。
恐ろしいことにオペラグラスでのぞいてるやつもいる。
野鳥の会か、お前らは。