もし、もし、またもう一度彼に逢えるなら・・・。 なるべく考えないようにしながらも、あたしは心の隅で、いつもそう願っていた。 逢って、なにがしたい、ということはなかった。 ただ、彼が幸せそうに笑う姿を、せめてもう一度見たかった。 本当に小さな、ささやかな願い。 だからそれが叶うとは、夢にも思っていなかったんだ。