“違う!


でも、センター、何もできなかった。


こんなんで、二次試験受かんないよぉ…”



“ふーん。


詩季はずるいよね?

あんた、あたしより頭良いんだよ?!

誰だって不安なんだよ?!

辛いのは皆同じなんだよ?!


詩季はそうやって逃げるんだ?”



“違う!”


“そうじゃん。実際に詩季がやってんのは、ただの逃げじゃん”


“―――……ッ”


“そんな詩季なんか知らない。


逃げたかたらいつまでも逃げてれば?”