「よお」


ふいに声をかけられ、驚いて本から目を上げた。


声の主を見て、私は更に驚いた。


「金髪王子!」


驚いた拍子に、思わず自分だけの呼び名で呼んでしまった。


あっ、と思ったけど、もう遅い。


金髪王子は顔をしかめた。



「なんだそれ。
俺のことか?」



わ、怒ってる!?