世界一有名なミステリ、シャーロック・ホームズのシリーズで一番好きなのは【踊る人形】である。

貴族であるキュービット氏の農園にある日、人形が踊っているかの様な落書きが残され、それを見たキュービット氏の妻はショックで寝込んでしまう。

キュービット氏から依頼を受けたホームズは「踊る人形」を暗号と推理その解読に挑むのだが、そこには夫人の過去が隠されていた…。



この話の面白さは暗号のトリックよりも、暗号に挑むホームズと周囲の温度差にある。

依頼人は妻の身を心の底から案じており、何としても妻を助けたいと訴える。

ワトスン博士は依頼人の妻を想う気持ちに感動、依頼人を「男の中の男」と絶賛するが、当のホームズは「踊る人形」のみに興味を示し、依頼人を案じる様子は全くなし。