斉藤君の事件も無事終わり、平和に過ごすこと1ヵ月。

変わったことと言えば、昼食を屋上で食べるようになったこと。

「んー!寒い!」

11月も終わり、12月に差し掛かったところだった。

「さっむー!!」

「何でお前がいんだよ。」

ここにいるのは、大ちゃん、遼、槙、柚ちゃん、海斗、あたし。

それと、何故か大ちゃんの双子の弟、斉藤君が来ているのだ。

1人で叫んでいる斉藤君に、大ちゃんが無表情で問いかける。

「暇だし、俺友達いないから…」

うっそだぁ…

「あれー、俺この前光紀が男と鬼ごっこしてんの見たけどなー?」

ブラックオーラ全開の遼が怖い笑顔でそう言った。目が笑ってないよ。

「ま、まぁいいじゃん。ほら、ご飯食べよ?」

喧嘩になりそうだったので、一応止めておいた。

「そうね。はい、海斗。」

「おぉ、サンキュー」

柚ちゃんが海斗に弁当を渡した。

最近は大ちゃんの分も作れる余裕が出来てきた。今日も作ってきた弁当を渡す。

朝もちゃんと起きれるようになったから、今のところ遅刻はなくなったんだ。

「はい、大ちゃん。」

「ん、サンキュ。」

槙、斉藤君はパンを食べてる。遼の袋にはいつもお菓子しか入っていない。

「遼、それ昼ご飯?」

「ん?んー、まぁ」