極妻になったからと言っても、私は別に何もする事がない。

日曜日の朝ベットから起きようとすると、銀ちゃんに腕を掴まれた。


「昨日は遅かったからまだ寝てていいぞ。」


銀ちゃんの奥さんになったんだから、朝ご飯を作らないといけないと思う。


「真子は何もしなくていい。飯の仕度が出来たらマサが呼びに来るし、みんなと一緒が嫌なら、真子はここで食べればいい。」


銀ちゃんにはお母さんはいないの。


結婚式に姿を見なかった気がする。


「亡くなったおふくろはみんなと一緒に食べてたけど、俺は嫌で自分の部屋で食べてた。」


銀ちゃんのお母さんが亡くなってた事も知らなかった。


銀ちゃんの世界を理解する為には、みんなと一緒に食事した方が良いと思うのだけど。


かなりの不安。


でも、決心した。


「みんなと食事は一緒にするけど、下着を見られるの嫌だから、洗濯は自分でしたい。」


「組のものと一緒に洗濯するのは不味いのか。」


当たり前です。


恥ずかし過ぎるし、絶対嫌。



「真子専用の洗濯機を買おう。朝飯食ったら買い物に行くぞ。」


はい。


銀ちゃんが嬉しそうに笑う。


銀ちゃんの笑顔が大好きです。


銀ちゃんはいつも笑顔でいて下さい。


銀ちゃんの笑顔は私が守るから。