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*淨弥side*
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「……。」


夜空を見上げると、月は雲で顔を隠していた。



「…フゥー…」


息を吐き出して、ごろりとねっころがった。



「…さみー…」


こういう時に、椎が…



「…」


…なんで、椎を思い出すんだろ。



夜は、二人で一緒に夜空を見る。

一人だと寒かったが、椎が居るだけで、
なぜか暖かい気持ちになれた。



俺が抱きしめてるから…かも知れないが。




――もう、
椎は知ってんだろ。


…俺がなんで、椎に近付いたのか。




ヒロ、もう…話したんじゃないかなぁ。