ケータイ小説 野いちご

天使たちの傷跡

いつもの夜


 帰ると電話があってから、一時間ぐらい経った頃、玄関のドアが開いた。


「ただいまぁ」


 言うなりミオはソファにどさりと座り込んだ。


「何飲む?」


 彼女が持って入ってきたビニール袋を覗きながら訊く。


「ことこ何飲んでる?」


 彼女は細いメンソールに火を点けながら言った。


「ビール」


「あたしも」

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