和泉君の試合を見終わったあと、一緒に付いて来てくれた麻美と別れて、電車で一人帰っていた。


初めて和泉君の試合を見たけど……カッコよかったなぁ…。


応援している間、和泉君から目が離せなかった。

普段とは全然違って、すごく真剣な表情にドキドキして、魅入ってしまった。


……そりゃ、追っかけたくもなるよね…。騒がれるはずだよ…。


あんなにカッコいいんだもん…。


はぁ…。


あの人が私の「彼氏」…。


嬉しいはずなのに、心の中はモヤモヤしていた。