今日は久しぶりの慌ただしい朝。




「本当に大丈夫?」


「大丈夫だって。なかよくしてる。」





そういう事じゃないんだけどな……。





「じゃあ、いってくるね。何かあったらすぐに電話して。」


「何もないよ。ままが帰ってくるまでぱぱと遊ぼうね、紗衣ちゃん。」


「うんっ。」





後ろ髪引かれながら、数ヵ月ぶりに会社に出勤する。





朔夜が有給とってくれて紗衣と一緒にお留守番。





引っ越した朔夜のマンションから、会社までは前に住んでたアパートと同じぐらいの距離で足も疲れる事がない。





「章菜ー、おっはよ!」


「わわっ、ビックリした……。おはよう、紫穂。」





会社のロビーで後ろから紫穂に抱き付かれ、前のめりになり転けそうになった。





「今日から復帰だね。」


「うん。心配かけてごめん。後色々ありがとう。紫穂がいてくれて本当に感謝してる。」