ケータイ小説 野いちご

魚住の生き方

アパート

私達はタクシーの中でもずっと手を繋いでいて、でも魚住は全然喋らずに、窓を流れる風景を見ていて、寡黙な魚住も悪くないな、なんて一人で考えながらさっきまでの会話を思い出していて、「二十八歳なんだ」ってもう一度言ったら、「歳相応の顔だろ」って魚住が窓の外を見ながら言って、その横顔をしみじみと見ていたら、顎から耳にかけてのラインがとても綺麗で、鼻も高くて、また一つ魚住の事が好きになって、今夜これから、どうなるんだろうって思って、今日着けてきた下着の事ばかりが気になった。

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