「なん…で…。王子が…?!」
ドアの向こうから聞こえてきた女の子の声はすごく震えていた。
「……言わなきゃいけない?」
「……っ!!い、や…。」
冷たく言い放った、望月に女の子は怯えたように口を閉ざした。
「…じゃあ、
そこ、どいてよ。」
ダダダダダッ───…!!!
……望月、
女の子逃げちゃったじゃーん。
しかも、
今、5℃くらい
気温下がったけどぉお?!
王子、こっわー……。
ガラッ
「へ?」
いきなり、開いたドアに驚いて間抜けな声がでた。
「…唯璃。」
名前を呼ばれ、顔を上げれば。
そこにいたのは、
整いすぎたキレイなお顔の
王子様。
……ったく、この王子様は
顔が整いすぎなんだって。
心臓に悪いっつーの!!