目が覚めるとそこは住宅地の中だった。



だけど、なにかおかしい…。



「って、私ら浮いてるじゃん!?」




決してこの空気に遊離しているという意味ではない。



ドラ○もんが3㎝浮いて歩いているように私たちも宙に浮いている。




私のツッコミにアキラはプッと小さく笑った。



あっ、こら、高校生を笑うなんて軽率よ。





「さて、とっとと片付けるか」




冷めた顔してアキラは道を歩く。



宙を浮いてるから道に沿わずに飛んで行けばすぐに着く。



だけど、私たちはそうはしなかった。




だって、久しぶりに下界に下りてきたのだから、生きた心地を味わいたいじゃない。