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あたしが“コクレン部”に入ったという話は、次の日の放課後には学校全体に広まってしまった。

というか、高瀬先輩・・・・部長が、校内中を触れ回って宣伝活動をしたからだ。

まったく、余計なことを。


部長が『部室』と言い張る校庭の隅っこのプレハブ小屋は、あたしが教室の掃除を終えて行くと、珍しいもの見たさの生徒たちが人だかりを作っていて。

ただ入るだけなのに「おぉ!」なんて妙に感心されてしまい。

あろうことか、拍手までいただいてしまった。





「ちょっと先輩!表のアレはなんなんですか!拍手されちゃいましたよっ!」


プレハブ小屋の扉を閉めると、あたしは先に来ていた先輩にツカツカと詰め寄った。

ホントにもう、なんてことをしてくれちゃったの!!


「聞こえてたよ〜。てか、このままだと部として認めてもらえないんだよ。これも宣伝じゃんカ♪」

「“じゃんカ♪”て先輩、アンタねぇ・・・・」


今日1日ぶんの怒りでフルフルと握った拳が震える。