まりあがいない日々がこんなにも寂しいものだとは思わなかった。




家に帰るのが苦痛で、仕事を理由に会社に留まる毎日。





「お疲れ様でした。」


「お疲れ様でーす。」


「ああ、お疲れ。」





上がっていく社員を見送りまた、仕事に没頭する。





まりあがいなくなってからもう半年になる。





その間に、社長にはお見合いの日から俺達の事を洗いざらい話した。





愛さないと言った事も、約束事も、どんな生活をしていたのかも。




それと、今の気持ちと冴子の話は嘘だと。





殴られるかクビになるのを覚悟で話したら社長は苦笑し、そうなった原因は全て自分だと言った。





自分の気持ちを自覚した今、社長にお願いをした。





婚約解消は保留にして欲しいと。




いつ帰って来るのかわからない。




大切な人を連れて帰ると言ったまりあ。





その時、気持ちを伝えようと思う。





まりあがほんの少しでも、俺への気持ちが残ってるんだったら奪うまでだ。