早いもので

あれからもう

二十年の月日が

流れた



幼稚園や

小学校のことなんて

ほとんど

なんにも

記憶に

残ってないのに

ミコトちゃんと

一緒にいた

あのわずかな日々は

細部まで

鮮明に

思い出せる



あのあと

ミコトちゃんから

一度だけ

手紙がきた



いや 正確には

ミコトちゃんの

お母さんからの手紙と

ミコトちゃんの絵が

送られてきた



ミコトちゃんが

転院して行ってから

一年後のことだった