好いている?

慕っている?

私を?



「こ、琥珀さん。」



妙な沈黙の中、驚いたように幸はつぶやいた。



「あの・・瑠璃様にご冗談を申されるのは・・」

「冗談?私は」


顔をしかめると琥珀は瑠璃の方を見た。


「そなたとの無駄な時間に付き合ってる暇はない。」


もうよい、と瑠璃はわずらわしそうに呟いた。


「そう仰っているので、琥珀さん」


やんわりと幸は言うと、引き取りを願った。

しかし琥珀はさらに口を開く。



「昨日、はじめて貴方を見たとき、

私は胸が高まりました!

このような気持ちになったのは」



後ろから聞こえてきた音に

琥珀は途中で言葉をつぐんだ。